肥料三要素である窒素(N)、りん酸(P)、カリウム(K)は植物が最も多く必要とする養分です。土壌中で不足しがちなので、肥料として補給する必要があります。窒素(N)光合成に必要な葉緑素や核酸等の構成元素で葉や茎の生長に欠かせないため、葉肥とも言われます。生長過程において最も敏感な元素で、窒素が多すぎると軟弱となり、病害虫・冷害等の抵抗性が衰え、窒素が少ないと葉の緑色が減じ淡黄色となり、植物全体が矮性になり分げつが減少します。りん酸(P)核酸・酵素の構成元素で開花・結実を促進するため、実肥又は花肥とも言われます。過剰症はでにくいですが、りん酸過剰はマグネシウム・亜鉛・鉄欠乏を誘発し、少ないと着果数が減少し開花・結実も遅延します。
カリウム(K)細胞の膨圧維持による水分調節(浸透圧調整)に関与し、根の生長を促進することから根肥とも言われます。過剰症はでにくいですが、カリウム過剰はカルシウム、マグネシウム欠乏を誘発し、少ないと根は主根付近のみに形成、側方の根の生長が制限されます。
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