お気に入りの農法はどれ?| 【鎌倉山オーガニックファーム】
 
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お気に入りの農法はどれ?
 
〇慣行農法
慣行農法は、習慣的に行われる農法という意味ですので、時代によってもやり方は異なります。現代でいう慣行農法とは、商業ベースの農法のことで、農作物を大量生産することを目的とした農法です。つまり、農業用機械を使って農薬を散布し、害虫を駆除して見た目が均一な綺麗な農作物を作ることが目的です。残留農薬の問題など健康を害しかねないことが次第に明らかになり、異論も唱えられていますが、2020年現在、農家の99%のやり方はこのやり方です。遺伝子組み換えによって生産された作物もこの農法で生産されています。慣行農法は、土壌を汚染します。自然界に存在しなかった物質である有機合成農薬が、分解されずに残留したり環境中で生物濃縮を起こし人間や他の生物にも悪影響を及ぼすことになります。

 

〇有機農法

有機農法は、化学的に合成された肥料と農薬を使わず、遺伝子組み換え技術を利用しないことを基本とし、農業生産による環境負荷をできる限り減らした農業のこと。有機農法で生産された有機野菜は価値があるため、高値で販売されていますが、日本においても2000年に農水省のJAS法によって有機農産物の基準が設けられ、有機農産物と表示するためには、そのような栽培方法を3年以上続けた畑で生産物であることを、認証団体から認証してもらわなくてはならない。申請が必要で、労働力がはんぱなくかかり、お金もかかるため、現実的に難しく、現実的に普及していません。実際に行われているのは、全体の1%未満です。

 
〇自然農法
自然農法は有機農法の範疇に含まれますが、究極の有機農法といったところでしょうか。無農薬・無肥料に加えて畑を耕作しない、除草をしないというまさに何もしない放置状態を作り、自然の営みを最大限に生かして収穫をする農法です。自然農法はどうしても、育てる農家によって品質に大きなばらつきがでます。ビニールハウスやトラクターなどを使わず、本当に自然の営みを生かした作物を収穫することはできます。ただし、その土地にあった土壌の作り方によって生産量は大きく違ってきます。自然農法は、究極の理想農法として存在して行くことになるかもしれません。
 
〇シネコカルチャー(協生農法)
協生農法とは・・無耕起、無施肥、無農薬、種と苗以外一切持ち込まないという方針の中で、植物の特性を活かして生態系を構築したり制御したりしながら、なるべく自然に近い状態で植物を生産するやり方です。協生農法は、この数年で注目を浴び、多くの企業もこれに取り組むようになりました。人為的に多種多様な植物を密生混生させ、耕さず、肥料や農薬も使わず、虫や鳥などを呼び込んで生態系の機能を高めて作物を実らせる露地栽培法でも、野菜や果物が収穫できます。混植を基本とし、生物多様性を高めることを目指していますから、わざわざ一見すると野生のような畑を作っていくわけですが、ここでも生物多様性が高まると、収穫量も増えていきます。最先端の農業においても、もっぱら自然をそのままの状態に残して生態系を壊さないという考え方がを主流になりつつあります。【協生農法】と【自然農法の】違いは、「人為」に対する捉え方です。 自然農法では「自然に従い、なるべく人為的な介入は避ける」ということが重要視されるのに対し、協生農法は「自然から学び、それを模倣する形で人為的にデザインしていく」という考え方です。 
 
〇アグロフォレストリー(森林農法)
森林で行う農法はアグロフォレストリー。日陰樹の下で健やかに生育する作物もたくさんあります。森林農法(アグロフォレストリー)では、森林伐採を避けるだけでなく、新たな植樹も行いながら、農業の可能性を探ります。アグロフォレストリーには、多数の利点もあります。森林が動物たちの住処となり、生態系を豊かにします。農作物は、日陰樹のおかげで温度と湿度が保たれるだけでなく、多種の日陰樹が根を張って土壌の健康を回復する効果もあります。自然の生態系が病害虫の発生を抑制してくれます。高価な化学肥料や殺虫剤を使う必要もありません。自然災害の面でも有効です。土砂崩れが起きにくい土地になっていきます。
 
〇バイオダイナミック農法(月の満ち欠け農法)

目に見えないエネルギーが私たちに与える影響は、太陽よりも月の方が大きいことがわかっています。農作物の成長や害虫の発生には月の満ち欠けが大きく関わっていて、農作物は満月の前後に収穫するとより美味しくなると言われています。太古の昔から人々は月の満ち欠けを農業に利用してきました。18世紀末から19世紀初頭にかけてオーストリアやドイツで活動した神秘思想家、哲学者、教育者として知られる“ルドルフ・シュタイナー”が「バイオダイナミック農法」と名づけました。月のエネルギーが地球上のあらゆる動植物に影響を与えていることから、月の形状を見ることで、行うべき農作業を体系づけました。月の動きを農業に取り入れるという考え方自体はその昔からあった農法のようですが、ルドルフ・シュタイナーは、月だけではなく、天体の動きや宇宙全体の自然エネルギーが私たちに与える影響を体系づけて理論としてまとめ上げました。満月の頃になると樹液は葉や花の部分に集中するようになります。その頃には、作物のエネルギーは上へと上昇しますから、成長が早くなります。逆に新月の頃になると、樹液は根部に下降します。ですから、樹液が根部に集まっている頃に有機肥料を与えたりします。作物は、満月の頃に収穫するとおいしいですが、作物自体は弱りますので、剪定は避けたほうがよさそうです。木材の伐採なら、幹や枝の部分に樹液が少ない新月の時期に伐採すると、腐りにくい良い材が採れるとも言われています。害虫の幼虫も、満月の3日後に孵化すると言われています。害虫を撃退するタイミングは、満月を過ぎて4~5日目のころが有効であると言えます。「害虫被害が大きいから結果が出やすい農薬を使おう!」と考えがちですが、オーガニックにこだわるなら、ハバネロやトウガラシ液を水で薄めて噴霧すると有効です。植物の成長に欠かせないほかの微生物まで殺してしまうことになります。それでは土がダメになってしまいます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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